算数・数学が好きな子たちが実践してきた「算数・数学遊び」~1人でできる遊び編~

math channelマガジン編集長の横山明日希です。

遊びのなかに算数数学は潜んでいます。ただ机に向かって勉強するのではなく、日常の中で算数数学に触れることはとても大切。

Twitterでご本人やお子様が実際に実践している「算数数学と関係の強い1人でできる遊び」を募集した結果、200件以上の回答を頂きました。

この記事では、いただいた回答の中からたくさんの意見が集まった遊びを中心にご紹介していきます。
中には、大人も楽しめる題材もあります! ぜひ、試してみて下さい!

1人で出来るおススメ算数数学遊び

複数の人から返答をもらった1人でできる算数数学遊びは以下のようなものがあります。

  1. 4つの数字を使って遊ぶ「テンパズル(別名make10)」
  2. 両手を使って1023まで数える2進数を利用した遊び
  3. 数をどんどん倍々していく数え上げ遊び
  4. 白い紙や方眼用紙にひたすら迷路を書き続ける遊び

記事の最後に、上記以外の遊びも紹介していますのでぜひ参考にしてみて下さい!

沢山意見の集まった1人で出来る算数数学遊び4選+α

上で紹介した4つのテーマについて、それぞれについてもう少し詳しく紹介していきます。

①4つの数字を使って遊ぶ「テンパズル(別名make10)」

一番多くの声が集まったのがこの遊びです。
車のナンバープレートや電車のきっぷなどで、誰しもが1度は遊んだことあるこの「テンパズル」別名「make10」です。

ルールは以下のようになります。

・「1234」「1729」など4つの数字を決める
・4つの数字で「+、-、×、÷」や「()」を使い、答えが10になる計算式を作る。数字は並び替えてOK
・ただし、「1」と「1」を「11」のように2桁の数として使うのはダメ。また、4つの数字は1回ずつ、すべて使うこと

たとえば「1234」の場合ですと「1+2+3+4=10」や「3×4-1×2=10」などが答えになります。

このテンパズルは、計算の練習にとても役に立つ遊びです。
また、普通の計算問題と異なり、様々な計算を行い、試行錯誤しながら正解を見つけていくことができるので、非常におススメです。

たとえば先ほどの「3×4-1×2=10」という式を作る際には「3×4が12だから、もう残り2つの数字で答えが2になる式を作れればいいから…1×2を作ればうまくいく!」などと考える人もいるはず。
非常に柔軟に頭を回すことになりますね。

個人的なおススメポイントは、0を除く異なる4つの数字(「1123」とかは×)の組み合わせであれば、必ず10となる計算式が作れてしまうということ!
自分で適当に4つの数字を考えて、取り組むことができる遊びなのです!

②両手を使って1023まで数える2進数を利用した遊び

続いて、指を使って数をかぞえるときに使える遊びです。この遊びも、意外と多くの方から遊んでいるという声が集まりました。

・片手の小指をあげて「1」とする
・小指をおろして薬指をあげて「2」とする。次の桁に繰り上がったようなイメージ
・「3」のときは小指と薬指、「4」のときはまた桁が上がり、中指だけをあげる。これを続けていく

上の説明だけではイメージが湧きにくいかもしれません。動画でも紹介しているので、ぜひ、こちらも御覧になって下さい。

この方法で、なんと最大「1023」までかぞえることができます。すべて指をおろしている状態が「0」なので、0から1023までの1024通りの数を表すことができるわけです。

この「1024」という数は2を10回かけた数。指の本数が10本で、「あげる」「おろす」の2つの行動でできるかぞえ方なので2を10回かけた数となるのです!

こういった仕組みを考えることも算数の学びにつながりますし、2進数という分野にも密接につながっている話なので、遊んでおくと色々と便利です。

③数をどんどん倍々していく数え上げ遊び

次に紹介するのは数をどんどん倍々していく数え上げ遊びです。ルールはシンプルです。

・1→2→4→8→16→32→…と1から2倍ずつ大きい数をかぞえていく

ただかぞえていくだけの遊びなのですが、意外と人気。
僕自身も含めて、この遊びは多くの方がやっています。僕は65536までかぞえていた記憶があります。

この遊びは、繰り上がりの計算の練習になります。そして、中学数学でも出てくる指数の考え方にもつながります。ぜひ、遊んでみて下さい。

④白い紙や方眼用紙にひたすら迷路を書き続ける遊び

最後に紹介するのはこちら。迷路を書き続ける遊びです。僕自身も含めて迷路に沢山触れてた、という方は多くいました。

単位を中心とした自由研究の例です。説明をしなくとも内容はわかると思うので、遊び方の種類を紹介します。

・単純に、迷路を解いて遊ぶ
・白紙に自分で迷路を書いて遊ぶ(直線でも曲線でもOK)
・方眼用紙に直線で迷路を書いて遊ぶ

ただなんとなく遊んでいたかもしれませんが、迷路には色々な算数数学の性質があるのです。
たとえば、動画でも紹介していますが、迷路には必ずゴールできる攻略法が存在します。

この攻略法についてもう少し詳しく踏み込んだような研究が、数学のある分野で行われています。

どういう迷路を作るかの計画を立てることや、書いている途中で方針を変えることなどが学びにつながります。また、白い線や方眼用紙に線を沢山書くこと自体が直線を書く練習にもなります。

他にも、こんな遊びがありました!

ほかにもこんな声があつまりました。

目に見える数字全部足す

コンパスでひたすら円を重ねて書いて、幾何学模様を作る

フィボナッチ数列をひたすら書き出す

電卓に表示可能な分だけ9の並ぶ数(最大表示可能数)を入れてから、ひたすらルートキーを押していき、最後に1になるまでひたすら押し続ける

数の遊び、図形の遊び、それぞれ色々な声を頂きました。
知らないうちに、算数数学につながる遊びを見つけて遊んでいる人が多いんだな、ということを改めて感じました。

勉強時間だけでなく、日常のなかで算数に触れる、という視点が大切

ぜひ、面白いと思った遊びをお子様にも紹介してあげてください!

YouTube動画でも様々な遊びを紹介!

先ほど紹介した題材以外にもYouTube動画で紹介しています!

本文で紹介した迷路に関する記事はこちらもどうぞ!

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この記事を書いた人

横山明日希のアバター 横山明日希 math channelマガジン編集長/数学のお兄さん

math channelマガジン編集長。算数・数学の楽しさを伝える活動を大学生の時から続けています。株式会社math channel代表取締役。早稲田大学大学院基幹理工学研究科数学応用数理専攻修了。