御三家筑駒中学受験専門塾にて指導歴30年の滝澤幹が考える「算数が好きになる」とは?【集中連載第2回】なぜ好きになった?

こんにちは。中学受験算数ナビゲーターの滝澤です。
前回に引き続き、こちらのテーマを考えていきます。

それは、

「算数が好きになる」とは?

です。

特に私が考えていることは、算数が得意だから好きなパターンではありません。
特に得意でも苦手でもないけれども、算数や数学が好きになる瞬間があるのではないか。
そのようなきっかけを提供することもとても素敵なことなのではないか。

ということです。今回はこの点について他の方々の考えも聞いてみようということで、
算数・数学のプロに聞いてみました!

算数・数学のプロに聞いてみた!

今回は、math channelの3名のメンバーに以下の質問をしてみました。
とても興味深い内容になりましたので、ご紹介させていただきたいと思います。

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聞いた質問はこちらです!

  1. 算数・数学が好きですか。
  2. 好きになったのは、いつですか。
  3. 好きになるきっかけとなった算数・数学の問題やエピソードはありますか。
  4. 算数・数学が得意ではないけれど、好きになるためには?について、思うところを自由に書いてみてください。

この文章を読んでくださっている方々の中には、算数が好きだという方がいらっしゃるかもしれません。
もしそうであれば、この質問についてまずご自分の考えを簡単にまとめていただけるとよいかもしれません。

もちろん、自分はあまり算数・数学が好きではないという方もいらっしゃるでしょう。その方々にこそ、
今回の記事の内容は読んでいただけるとありがたいかなと思います。

という内容です。さっそく3人の解答を見ていきましょう。

Q1 算数・数学が好きですか。

こちらは、3名とも「はい、好きです」「はい。」「はい!」という答えでした。
「math channelなんだから当たり前」と思われるかもしれません。でも自分が好きだと言えることを仕事にできるのは素敵だなと思えました。
算数・数学だけではなく、自分が好きだと言えることがあること自体が素晴らしいことなのだと思います。

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Q2 好きになったのはいつですか。

「小学生低学年」

「中2あたり」

「小さい時から、特に小5からより好きに」

という答えでした。

5、6年間のはばがありますね。
なんとなく、算数・数学が好きになるには幼いうちが大切であるかのようなイメージがある方がいるかもしれませんが、小学生時代は特に意識せず中学になってから好きになることもありますし、もちろん高校生になって初めて好きになったという方もたくさんいるはずです。

Q3 好きになるきっかけとなった算数・数学の問題やエピソードはありますか。

少し長い文章になりますが、3人の回答をぜひ読んでみてください。

「計算が好きで、車のナンバープレートで計算をする遊びをしていました。
また、100マス計算でなるべく時間を短くすることにはまっていたことがきっかけで計算が苦手にならず好きになりました。
直接のきっかけではないですが、家には知育パズルがあり、算数・数学が好きになったきっかけの1つだったんだろうなとも大きくなってから感じています」

「当時の数学の先生が数学について語っている姿がとても楽しそうで、それが数学の世界に興味を持ったきっかけだったと思います。
先生の雑談の中から、日常の中にこんなに数学って溢れてるんだと感じられたことも大きかったです」

クイズ番組で漢字や理科社会の知識を聞かれても知らなければできないけれど、算数の問題は考えれば答えられるのが楽しかったのと、面積の公式を考える授業などで同じ答えでもいろんな考え方ができるのが面白かった」

3人に共通しているのが、車のナンバープレート、先生の雑談、クイズ番組など日常の中に算数・数学を好きになるきっかけがあったということ。
さらに、100マス計算・知育パズル、数学の先生、面積の公式を考える授業と周囲の大人のアシストがあってこそ算数・数学を好きになっていることも見逃せません。
子供が自分自身の力だけで算数・数学を好きになることは少ないのかもしれません。

Q4 算数・数学が得意ではないけれど、好きになるためには?
について、思うところを自由に書いてみてください。

この質問は私が一番考えたい、そしてひょっとしたら多くの保護者の方々が気になることなのではないでしょうか。周囲にいる大人として、子どもたちに何ができるのか。ぜひ読んでみてください。

「算数・数学だけを捉えるのではなく、算数・数学以外の分野から算数・数学のことを考えてみると、算数・数学が好きになるかもしれません。
私は、宇宙の研究をしていたこともあり、宇宙という視点から算数・数学の楽しさを伝えていますが、宇宙が好きであれば、算数・数学が少し苦手でもやってみたい!と思えるようになり、いつの間にか算数・数学も好きになっていたということがあると思っています。
宇宙に限らず、例えば社会では国旗の比率は算数・数学が絡んでいるなど、身近なものには算数・数学が潜んでいます。ぜひ、様々な視点から算数・数学を見てほしいなと思っています」

「受験に全く数学を必要としないクラスの生徒から「数学は本当に苦手だし大嫌いだったけど、意外と楽しいのかもしれないって初めて思いました」と手紙を貰った事があります。そう思ってくれた要因は主に2つあると思っていて
①雑談として日常と数学の繋がりを感じられるような話を意識したり、自分自身が 凄い!綺麗!と思ったようなネタを嬉しそうに話していた(と思う)。かつての私がそうであったように、「なんか先生楽しそうだな。数学の世界も結構面白いじゃん」と思ってくれていたんだと思います。
易しい事も易しく教える。
これは問題を解く、という観点ではありますが「あ、分かる!」という感情はとても大事だと思っていて、特に数学を苦手とする子が多いクラスではかなり意識していました。」
また、いろんな分野との繋がりが見えるほど数学にも興味関心が向くと思うので、数学×「〇〇」が増えれば増える程多くの層に刺さっていくんだろうなと思ってます。 

「好きだと思う要素って人それぞれすでに持っていて、その要素を対象の中に見出した時にそのものを好きだと感じるのかな?と思います。
だから、どんなものでも、つまり算数にも好きに思える切り口があると信じることと、いろんな方法で対象(算数)にアプローチすることで好きになれそう。」

好きなことを好きだと伝えることがまずは大切

いかがだったでしょうか。

私が1つ気がついたことは、これは算数・数学には限らないことなのかもしれませんが、子どもに何かを好きになってもらいたいなと思ったら、自分が好きなことを「好きなことが伝わるように」伝えようとすることが大切なんだな、ということです。

子どものそばにいる大人のひとりとしてこのことは忘れずにこれからも算数・数学を伝えることをしていこうと思いました。その方がこちらも楽しいですからね。

著者プロフィール

タッキー先生(滝澤 幹 たきざわ かん)
中学受験算数ナビゲーター

御三家筑駒中学受験専門塾にて指導歴30年。「算数の楽しさは正解だけではない」「すべての小学生に算数の難問を解く楽しさを知ってほしい」と思い、math channnelに参加。算数表現力ゼミを主催。共著書に『親子で楽しむ!中学受験算数』(平凡社刊)がある。

滝澤先生共著!『線と四角と表でわかる つるかめ算』(日東書院本社)発売中!

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この記事を書いた人

御三家筑駒中学受験専門塾にて指導歴30年。「算数の楽しさは正解だけではない」「すべての小学生に算数の難問を解く楽しさを知ってほしい」と思い、math channnelに参加。算数表現力ゼミを主催。