こんにちは、宇都木です。
今回はパターンブロックというおもちゃを紹介したいと思います。
このおもちゃは様々な形を作ることができ、その形をよく観察すると図形の性質をたくさん学ぶことができます。
この記事では、図形の性質を探究するためのパターンブロックの遊び方を一つ紹介します。
パターンブロックで遊んでみよう
パターンブロックとは、正六角形、正方形、台形、平行四辺形、ひし形、正三角形の6種類の図形ブロックを使って遊んで学ぶ知育玩具です。
これらの図形ブロックを使うことで、きれいな模様や様々な形を作ることができます。
ただ遊んでいるだけでも図形感覚は身についていきますが、さらに図形的センスを磨く遊び方を紹介していきます。

(左上か正三角形、正方形、平行四辺形(ひし形)、平行四辺形(ひし形)、台形、正六角形)
正十二角形を作って、探究!
さあ、いきなりですが正十二角形をパターンブロックを使って作ってみましょう。
使うピースの種類、個数、正十二角形の大きさは自由です。
そして、1個作れた方は他の作り方も探してみてください。
もし全くできない、思いつかない場合は次に話す考え方のヒントを読んでみてください。
まずは、作る正十二角形の大きさについて考えてみます。
大きな正十二角形を作るのにはたくさんのピースが必要になり、考えるのが少し大変になります。
そのため、なるべく小さい正十二角形を作ってみましょう。
また、使うピースを少なくする工夫として大きなピースである正六角形を使ってみましょう。
これらを考えると下のような正十二角形を作る人が多いのではないのでしょうか。

では、一つ作れたのでこれでおしまい……ではなくここからさらに探求をしていくことでパターンブロックの面白さにハマって欲しいです。
例えば、先ほどはなるべく大きいピースを使うために正六角形を使いましたが、正方形と正三角形も合わせて3種類のピースを使っています。
この大きさの正十二角形を2種類のピースで作ることはできないのでしょうか。
2種類のピースにするために、正六角形と正三角形に注目してみましょう。
すると、正六角形は正三角形6枚で作ることが出来ます。
そのため、正十二角形は、正方形と正三角形の2種類だけでできるのです。

まだまだ正十二角形を作ることで色々な探究ができます。
次にもう少し大きい正十二角形を作ってみましょう。
どの大きさでも構いませんし、今つくった正十二角形をもとに作っても良いです。
様々なアイデアがあるのでチャレンジしてみてください。
下に参考にいくつかの正十二角形を載せておきます。


ここまできたら少し違った視点で正十二角形を作ってみましょう。
ピースの形ごとに色が違うので正十二角形の中に自分の好きな模様を作ってみましょう。
一つの参考としてオリンピックのロゴをイメージした正十二角形を作ってみました。

ここまで、様々な視点で正十二角形を作ってきましたがこういった探究をするときに大事なことは「〇〇を□□したらどうなる?」という問いかけです。
今回の場合は、〇〇にはピースの種類、形、正十二角形の大きさ、模様などが入ります。
□□には大きく(小さく)、多く(少なく)、きれいになどが入ります。
この問いかけが子どもたち自身でできるようになるとベストですが最初は保護者の方がぜひ問いかけてみてください。
図形的センスを磨くには?
パターンブロックを使って形をたくさん作ってみたあとはぜひ算数の視点も取り入れて学んでみてください。
角度や辺の長さに注目してすき間なく平面を埋めれるピースの組み合わせなどに注目すると面白いです。
実はパターンブロックの頂点の角度は全て15度の倍数になっており、特徴的な形を様々作ることが出来ます。
こういったことに気づくと、先ほどの正十二角形は正六角形と正方形の2種類を使って作ることができないのですが、その理由などを説明できるようになります。
この際にも問いかけはとても有効です。
特に気づいたことに対して「なんでそうなるの?」や「なぜそう考えたの?」などと理由や考えを聞いてあげてみてください。
すると、パターンブロックで遊びながら図形の特徴をたくさん学ぶことができます。
保護者の方はぜひそういった経験ができるようにサポートしながらお子様と一緒にパターンブロックから学んでみてください。
(文責:宇都木一輝)