試験の成績が思うように上がりません/連載「中学受験算数ナビゲーター・滝澤先生に聞く! 中受算数お悩み相談室」 【第4回】

新緑の季節です。6年生の生活にも慣れてきた頃でしょうか?
中学受験に向けてがんばる小6ママ、パパに届けたい、「お悩み相談」連載の4回目です。

今回も、中学受験算数指導歴30年の滝澤幹先生がお答えします。

受験生ママ、パパから寄せられた中学受験算数に関するお悩みを、小6男子ママの池田さんと一緒に聞いていきたいと思います。

お悩み④成績が思うように上がりません。

お悩み④
成績が思うように上がりません。夏までにやっておくべきことがあれば教えてください。

池田さん

やっぱり6年生になって成績のことが一番気になるので、私もこれぜひ知りたいです!

秋までは、模試の点数は気にしなくてよい!

滝澤先生

これ、何の試験の成績なんでしょうかね。模試なんだとしたら、この時期は点数を気にしなくて構いません、と答えています。

池田さん

え! そうなんですか!?

滝澤先生

はい。模試には2つの目的があって、1つはモチベーションを上げるため。もう1つが客観的に自分の位置を把握するため。2つ目は、実は秋以降でいいと思うんです。

池田さん

今は客観的な位置は気にしなくてもいいということでしょうか?

滝澤先生

そう。それは今からすごい上下するんですよ。8月や9月に過去問やって、85点満点で10点もいかなかった子が2月に合格したりするんですから。

池田さん

10点で!?

滝澤先生

後半の伸びってやっぱりすごいですから。だから、秋までの模試はモチベーションを下げないことの方が重要です。

池田さん

じゃあ、この時期はテストの点数に一喜一憂しない方がいいんですね。

滝澤先生

はい。しない方がいいというよりは、しちゃダメです。

池田さん

え、そんなに! それなら、この時期はなぜ模試を受けるんでしょうか?

注目すべきは「正答率」。正答率50%以上の問題はがんばりましょう

滝澤先生

この時期大事なのは、正答率です。80%の人が正解してた問題は正解しときたいよねとか、正答率が50%以上の問題はどうだろうかとか、そこに注目して欲しいと思います。

池田さん

それでいいんですね!

滝澤先生

あとは、どんな凡ミスをしちゃったかとか、皆ができるのにできなかった理由を見つけることの方が大事で。正答率50%以上の問題はがんばりましょう、後はできなくてもいいから、というスタンスでいいと思います。

池田さん

もし、正答率50%以上の問題もできていない場合は、どうすればいいですか?

滝澤先生

解答と解説を一緒に読み合わせをして、なるべくお子さんに喋らせるようにしてみてください。

池田さん

あ! 前回教えていただいた内容ですね!

滝澤先生

そうです。お子さんが喋ることで何につまずいているか、どの部分が理解していないかが見えてくると思います。こうやって頭の中を可視化することが大切なんです。

池田さん

今の時期の模試の目的はそこにあるんですね!

SAPIX、四谷大塚、日能研……模試を変えると偏差値が10ぐらい変わる!?

滝澤先生

そうです。成績が悪くてモチベーションが下がってしまうなら逆効果なので、受ける模試を変えるのも一つの手段です。

池田さん

模試を変えると成績が変わるんですか?

滝澤先生

偏差値で10ぐらいは変わりますね。

池田さん

えー! そんなに!?

滝澤先生

一番数字が出ないのがSAPIXで、次が四谷大塚。首都圏模試はそれよりは出るし、教育開発模試なんかもあるし。日能研は四谷大塚と首都圏の間かな。

池田さん

いろいろあるんですね。

滝澤先生

成績が上がらないのは勉強が足りない場合もあるけど、模擬試験が合わない場合もあるから。目先を変えて、意外といい成績取れたりします。

塾内テストは、さらに気にしなくてOK

池田さん

もう一つ聞きたいことがあります。模試ではなく、塾内のテストの成績が上がらないのは、どう捉えたらいいでしょうか? うちの子は個別なのでやっていないのですが、集団塾に通っているお友だちの話を聞くと毎月塾内テストがあってその成績によってクラスが変わるっていう。

滝澤先生

あぁ、はいはい。

池田さん

手ごたえがあったとしても他の子も伸びているから相対的に順位が上がっていかない、どうしたらいいの、って悩んでいる話をよく聞きます。

滝澤先生

そうですね、でもそれも、気にしなくていいんですよ。

池田さん

え!

滝澤先生

だって、それこそ入試にはあんまり関係ないでしょ? 塾の子が全員同じ学校を受けるわけでもないんだし。

池田さん

あ、確かにそう言われてみたらそうですね。

滝澤先生

下がるのはちょっとまずいかもしれないけど、変わらないんだったらいいんですよ。全体的に皆上がってるはずだから、変わんないってことは自分も上がってるんです。

池田さん

そっか、そうなんですね。それを聞いて安心できました。

滝澤先生

順位よりも、メインはほんとに苦手な部分を把握することです。皆ができるのにできない所はどこだ?とか、問題ごとに見ていく方が大切なんですよ。

池田さん

親は、6年生だし、もうあと1年切ってるしとかって、それでもうスイッチすごい逆に入っちゃってるけど、今の時期大事なポイントがわかりました! 滝澤先生、ありがとうございました!

相談③まとめ

<まとめ>

  • 模試の成績は、秋までは気にしない。それよりも正答率に注目。
  • 模試の成績が良くなくてモチベーションが下がっているなら、模試を変えているのも一手。
  • 塾内テストの順位は、もっと気にしない。下がっていなければ問題なし。

次回の相談は……

お悩み⑤
過去問って、いつから、どの程度やった方がいいのでしょうか?

次回もお楽しみに!

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滝澤幹先生 プロフィール

滝澤幹(たきざわ・かん)

御三家筑駒中学受験専門塾にて指導歴30年。「算数の楽しさは正解だけではない」「すべての小学生に算数の難問を解く楽しさを知ってほしい」と思い、math channnelに参加。算数表現力ゼミを主催。共著書に『親子で楽しむ!中学受験算数』(平凡社刊)がある。

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