考えるって何?~思考力をあげるために認知を深めよう~

こんにちは、うっつんです。

突然ですが皆さんは次のような経験がないでしょうか?

算数や数学の時間に「問題を考えてみましょう」と言われて、何をしていいか分からずぼーっとしてしまった……

お子様や友人にクイズや問題を「考えてみて」と言って、しばらく時間が経ってもなにもしていなく相手が本当に考えているか分からない……。

といった経験です。

今回は、このような時にどうすればいいのかの一助になるように「考える」という行為について取り上げてみます。

考えるための事前準備

そもそも考えるとは何でしょうか。
今日は、勉強における「考える」というのを次の2つに分けて話します。

  1. 認知
  2. 実験

1つ目の認知とは、自分が分からないことの把握と問の整理を行うことです。
問題を解く前の事前準備として状況整理がとても重要になります。
2つ目の実験とは、問題の解き方を一つもしくは複数考えて、実際にやってみる、
そしてできなかったら解き方を修正して解けるまで行うということです。

実験の方がみなさんの「考える」という行為に近いかもしれませんが、実は認知というのをしっかり行わないと問題を解くことはとても難しくなります。
この記事では、認知と実験について算数の問題を例に詳しく紹介します。

算数における認知

リンゴが4個、ミカンが5個、メロンが2個あります。果物は全部で何個あるでしょうか。

上の問題を考えてみてください。
この問題における認知でまずやってほしいことは単語の意味が分かるかです。

例えば、リンゴ、ミカン、メロンは食べ物で、◯個というのはそれぞれの数を表しています。
では、果物とは何でしょうか。おそらく多くの人が答えは11個と思ったのではないでしょうか。
それは、リンゴ、ミカン、メロンの3つ全てが果物と考えればもちろんそうですね。

一方で、メロンは一般的には果物と分類されないことがあります。
この問題では、意図的にどちらの解釈もできるように出題しているので、答えについては言及しません。
ここで伝えたいのは、単語もしくは記号の意味を何となくで捉えず本当に意味を理解してるか常に問いかけてみてほしいということです。

さて、単語の意味が分かったら次は問題の状況把握です。
文章題であれば、図や表に整理してみましょう。
このとき、きれいなまとめ方でなくても大丈夫です。
自分が分かれば最初はokで答え合わせや復習の時にきれいな図をまねて書くことで少しずつまとめ方が上手くなります。

これができたら認知でやる最後のことは問われていることの整理です。
上の問題では、果物をリンゴとミカンだけだとするとその2種類の合計が分かればいいことを把握します。
これらの認知が不十分もしくは間違っていると、答えにたどり着くことが困難になるので一つ一つ丁寧に確認してみてください。

算数での実験

$47\times 53+67\times 53$

上の計算問題を考えてみてください。

まず、47×53をして、次に67×53してその答えを足すというのが計算順序通りにやる方法です。
さて、これは結構大変な2ケタ×2ケタの計算を2回しなければなりません。
これが大変だなと感じたら、ぜひ別の方法を考えてみてください。
次に思いつきそうなのが53が共通なので結合法則を使う方法です。
\[
47\times 53+67\times 5=(47+67)\times 53
\]
すると114×53とかけ算は1回ですみますが、なかなか大変な3ケタ×2ケタをしなくてはいけません。
ここで、もう少し別の方法を考えてみましょう。中学3年生以上であれば、乗法公式を用いて和と差の積を2乗-2乗に分解するという方法があり、
\[
47\times 53+67\times 5=(50-3)\times(50+3) + (60+7)\times (60-7)
\]
これを計算すると$50^2-3^2+60^2-7^2$に直すことができます。
この方法では、簡単なかけ算のみで残りは足し算、引き算をすればいいので暗算でも求めることが可能です。

このように、方法を考えて、実際にやってみて大変だなと感じた場合は方法を修正してもう一度やってみるというのが実験です。
ただ、必ずしも3つ目の方法にたどり着く必要はなく、1つ目の方法で答えを出し切るのも実験です。
答えを出してみた後に、もっと工夫できなかったかなや本当に答えがあっているのかなどの疑問を持つと今後の実験に役に立ちます。

考えるためには順番が大事!

「考える」ことの要素として「認知」と「実験」を紹介しましたが、順番としては必ず「認知」を先に行ってください。認知を先に行わないと、実験することが何もできないからです。

例えば、先ほどの計算問題での認知は、記号の意味や計算順序の確認です。
これができていないと方法を複数考えることはできません。
「考えている」と言っている人が何もしていないときは、大抵このステップが分かっていないことが多いです。
私の経験上、特に算数が苦手という生徒は知らない言葉に戸惑っていたり、基本的な算数の概念や記号が分からなかったりして手が止まっていることが多いです。
もしそういった場面に出会った場合は、「認知」の手助けをしてあげてください。

最初にやってみてほしいことは問題の音読です。
どの教科でも、分からない言葉などはすらすら読むことができないのでその部分をまず解消していくことが大事です。
算数では、$\mathrm{m^2}$や$L$などの単位がしっかり読めるかも一つの見るべきポイントです。
単位が読めないということは何の単位であるか理解していないことも多いです。

認知、実験を順番にできるようになることで真の「考える」という行動ができるようになり、繰り返すことで思考力がついていきます。
特に、初めのステップの認知を深めることを忘れると、問題を解いても思考力にはつながらないので今一度「考える」ときに認知を行っているかチェックしてみてください。

考えるに必要なステップ
よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

早稲田大学基幹理工学研究科材料科学専攻修了後、電子部品製造メーカーにて勤務中。在学中にmath channelに出会い、算数パズルの制作やSTEAMゼミで身近なものをテーマに子どもたちの探究をサポートをしていました。
子どもたちに何か熱中できるものを見つけてほしいという思いで、自分の好きなパズルや算数ネタを伝えている。