<数学×映画>映画で楽しむ数学の世界。洋画&邦画おすすめ7選【前編】

算数や数学の楽しみ方にはいろいろな形があります。
「映画で楽しむ数学」をテーマに、数学者が主人公の映画や数学ネタが出ているおすすめの映画を7本、その数学的な内容まで含めて紹介します。
数学の不思議さや奥深さに触れることが出来、学習意欲が涌くこと間違いなしですよ!

前編であるこの記事では、まずは4本ご紹介します。

『ドナルドのさんすうマジック』(1959)

まず、一作目は、『ドナルドのさんすうマジック』(1959) です。

なんとディズニー60年以上前に作った算数に関するアニメ画です。
ドナルドが算数の国に迷い込み、次第に算数に興味を持つようになっていくという内容です。

数学の話題がたくさん入っています。例えば、円周率音階円錐曲線などの不思議な性質がよくわかります。

ビリヤードにまつわる話題も紹介されていますがちょっと難しいかな。そうそう、冒頭で、ドナルドがさりげなく三目並べの盤面が描くシーンにも注目していただきたいと思います。

『ビューティフル・マインド』(2001)

2作目は、『ビューティフル・マインド』(2001)

実在した数学者、ジョン・ナッシュ(1912-2015)の物語です。

大学院進学の際の推薦状にはただ1行、 “He is a mathematical genius.” とだけ記されていたといわれるほどの天才です。

30 歳を過ぎてから統合失調症を発症しましたが、1980年代頃から緩解しています。そしてなんと、ゲーム理論の経済学への応用に貢献したという若い頃の業績により、1994年にノーベル経済学賞を受賞しています。

映画では、1947年の大学院入学式から1994年のノーベル経済学賞授賞式までの話が描かれています。

なお、ナッシュは、2015年5月23日に夫人とともに交通事故で亡くなりました。スウェーデンに旅行し、米国に戻って空港からタクシーで自宅に帰る際のことでした。

『博士の愛した数式』(2006)

3つ目は日本映画、『博士の愛した数式』(2006) です。

原作は小川洋子の同名の小説『博士の愛した数式』(2003年)。

交通事故による脳の損傷で記憶が80分しか持続しなくなってしまった架空の元数学者「博士」と、彼の新しい家政婦である「私」とその息子「ルート」の心のふれあいを描いた作品です。
キャストは、寺尾聰、深津絵里、浅丘ルリ子、頭師佳孝などおなじみの顔ぶれです。個人的には浅丘ルリ子役の人物と寺尾聰のミステリアスな関係が気になりました。

数学用語としては、友愛数素数双子素数完全数等々おなじみのものが出てきます。
映画を観た後でどのような数なのか調べてみても楽しいと思いますよ。

イミテーション・ゲーム

4つ目は『イミテーション・ゲーム』(2014) 。

これまた実在した英国の天才数学者アラン・チューリング(1912-1954)のお話です。

映画では、第2次世界大戦中、ドイツが使用していた「エニグマ暗号機」を利用した通信の暗号文を解読する暗号解読機を開発した中心人物として描かれています。私は、暗号解読機の動作場面が気に入りました。

チューリングが実際にどのくらい凄い人物かというと、2021年から流通が始まった英国50ポンド紙幣の肖像に使われているくらい、というのが答えになります。
専門用語を交えてお話しすると、彼は、コンピュータの概念をチューリングマシンという形で理論化しています。
私は学生時代に計算機基礎論の講義でチューリング先生に出逢いましたが、内容に全く興味を持てませんでした。この映画を観ていたらもっと真面目に勉強していたのに、と残念です。

チューリングは当時の道徳観とは合わない人物と見なされ、功績は大きかったものの不遇な内に一生を終えました。
死後ではありますが、英国政府から2009年に謝罪を、2013年に恩赦を受け、前述したように紙幣に登場するという形で名誉回復がなされています。

某IT企業ロゴである「かじりかけリンゴ」は彼と関連あるのでは、と憶測する向きもあります。

4作とも、DVDや動画配信で視聴可能です

今回は4作紹介しました。
いずれの作品も、DVD購入やレンタル、あるいは動画配信サービスの利用等により視聴できます。皆様、是非ご覧くださいね。次回は映画の紹介とともに、この記事に出てきた数学用語も簡単に解説します。お楽しみに。

(文責:三浦章)

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