math channelにてコンテンツ開発を担当している「算数のお兄さん」ことよしだしんや(通称:しんやくん)です。
算数ゲームクリエーターとしても活動していて、九九カードゲーム「kukupon!(くくぽん)」を考案しました。
九九の導入からマスターまで、遊びながら学べる教材です。レベル別に3種類の遊び方ができます!
「九九あわせ」… 九九を使った神経衰弱!
「九九かるた」… 読み手不要の新感覚かるた!
「九九ぽん」…… 九九で楽しむ「大富豪」 手持ちのカードを使い切れ!
上記3種類の遊び方を付属のルールブックで紹介していますが、実はこのkukupon!、1人で遊ぶこともできちゃうんです。
この記事では、ルールブックには載っていない「一人あそびkukupon!」の遊び方を紹介します。
読み手不要で遊べる「個人戦九九かるた」
「一人あそびkukupon!」は、「個人戦九九かるた」と「逆九九タイムアタック」の2種類。
まずは「個人戦九九かるた」からご紹介します。読み手不要で遊べる「九九かるた」を一人遊びにアレンジしたゲームです!
(「九九かるた」の遊び方については、記事の最後に動画URLを記載していますので、そちらをご覧ください)
ゲーム準備
- 九九カードをオモテ向きにして机の上にひろげます。
※中心にスペースを開けておきます。 - 数字カードをシャッフルし、2つの山に分けて中心に置きます。
遊び方
- 2つの山札から1枚ずつめくり、出た数字を使って九九を考えます。
※めくったカードは山札の近くに置きます。次からはその上に重ねていきます。 - ①で考えた九九の答えが書いてある九九カードを探して取ります。カードを取るときには、その九九を唱えます。
例)3と4の数字カードが出た場合
3×4 または 4×3 となり、答えの12が書かれている九九カードを取ります。 - 九九カードを取ったら、再び①に戻ります。
※答えとなる九九カードが無い場合は、とばしてしまってOKです。
※九九を忘れてしまったときは、九九カードに書いてある式を手がかりに探しましょう。
以上の手順を数字カードがなくなるまで続けられればクリアです!
どんなチカラが身につくの?
この遊び方で身につくのは、ズバリ「ピンポイントに九九を言える」チカラでしょう。
九九の学習でよくあるのが、例えば4×7を答えるために、4×1、4×2…と4の段を最初から唱えていくケース。これは九九を段ごとにまとまった「節」で覚えてしまっていることが原因です。
日本語はリズムやゴロの良い言葉なので、まとめてしっかり覚えやすい反面、思い出すのに時間がかかりやすい場面もあります。
ランダムに出題される九九を練習して、ピンポイントに唱える瞬発力を高めておきましょう!
わり算の練習にもつながる「逆九九タイムアタック」
もう一つの遊び方は「逆九九タイムアタック」。暗記カードのような使い方で、九九の答えだけを見て、その答えとなる九九を唱えていきます。
ゲーム準備
- 九九カードをよくシャッフルします。
- 束のままオモテ向きにして片手で持ちます。
遊び方
- 一番上のカードを少しづつ手前にスライドします。
- 下のカードの数(茶色の部分にある数字)が分かったら、スライドを止めます。
- その数が答えとなる九九をすべて唱えます。
例)12が見えた場合、2×6、6×2、3×4、4×3の4つの九九を唱えます。 - 九九を唱えることができたら、一番上のカードを取り除き、式を確認します。
- 式が確認できたら、再び①に戻ります。
以上の手順を九九カードがなくなるまで続けられればクリアです!
クリアまでの時間を計って勝負するのも面白いので、ぜひやってみてください。
どんなチカラが身につくの?
実はこの「逆九九」、3年生で学習する「わり算」を計算するチカラ(土台)になります。例えば 12÷4 は、答えが12になる九九 4×3 または 3×4 を考えることで、12÷4=3と計算します。つまり、わり算の結果は、かけ算の「逆」の操作(逆演算)で求められるわけですね。
ただ、お子さまがわり算の「意味」について未学習の場合は、わり算の「計算」に踏み込む必要はありません。形式的に計算の仕方を教えるのではなく、今は単純にお子さまが遊びを楽しんでいただければ大丈夫です。
後々わり算の意味を学習して、計算練習に入るとき、スムーズに接続できるよう「逆九九」に慣れておきましょう!
最後に
今回はkukupon!の1人用の遊び方をご紹介しました。九九の総復習そして応用にピッタリなアレンジなので、ぜひ楽しみながら九九を得意にしましょう!
また、ご家庭でオリジナルなルールを作って遊んでみるのもおすすめです。
実はまだまだ紹介していない遊び方がたくさん!またの機会までお楽しみに!
(文責:よしだしんや)